こんにちわ、こんばんわSuitenです。
我が家ではグランドカバーは芝生ではなく、クラピアを植えています。
今回は数年育ててみたクラピアの率直な感想と、増やし方のコツや実際の経過を書いてみたいと思います。
クラピアってナニ?
クラピアは、国内に自生するイワダレソウを宇都宮大学の故倉持仁志先生が品種改良して創り出した新しい緑化植物(グランドカバー植物)です。クラピアは種苗法に基づき品種登録されています。
http://www.idemitsu-tm.jp/kurapia/description.html
グランドカバー 植物
ガーデニングする上で、一番注意すべき点は雑草です。雑草がボーボーに生えていると、自然な感じですが雑な雰囲気も生じます。
ある程度管理して、植物を管理しないと単なる放置地帯となってしまいます。
このため、地面を覆い隠すために植えるグランドカバー植物があると雑草が防げます。
このグランドカバー植物は草丈が低いか、匍匐(ホフク)する性質の植物が適しています。匍匐というのは、朝顔やひまわりは茎が上に向かって伸びますが、グランドカバー植物などは、茎が横方向に伸びる成長のことを言います。
写真では左が茎が見えています。この茎からは葉と根が出てきて、このクラピアは地面を這うように成長が続きます。
また、グランドカバー植物は、上から踏まれることが多くなるので、一般的は頑健なものが適しています。踏まれても枯れてしまわないぐらいの柔軟さと強さがある植物が含まれます。
このクラピアの茎も柔らかいので、手で触っても柔らかさを感じます。
実際にクラピアと芝生を比べてみた感想
裸足で歩いても気持ちいい
私なりの所感ですが裸足で歩ける庭には憧れが有ります。グランドカバーの役割の一つには、靴を履かなくてもあるける緑の絨毯のような役割があります。
クラピアの葉小さくてはとても柔らかく、確かに裸足で歩いてもチクチクすることはありません。
芝生は種類にもよりますが縦に伸びますのでチクチクすることがあります。
また、クラピアは何重にもなっていくので、土や石のゴツゴツした感じも緩和してくれます。
実際に、子供も裸足で歩いていますが、気持ちよさそうにしています。靴を履くのを忘れるぐらいに自然な感じです。
クラピア柔らかく、茎にはコシがありません。簡単に曲がる柔らかさを備えています。
成長度が、えげつない(スゴいってこと)
グランドカバー植物の芝生と成長度を比較すると、圧倒的にクラピアのほうが速い傾向があります。
この成長が強い点が逆に、隣の敷地に侵入してしまったり、花壇や意図しない場所への侵食があります。この点に注意が必要です。クラピアは数センチぐらいの段差であれば越えていくぐらいの強さがあります。
写真では高さ7センチほどのレンガを越えて、ランナーが匍匐していくのがわかります。また、茎の本体があるとランナーはコンクリートや砂利の上でも匍匐していくことがあります。
10センチぐらいの段差があっても、それを越えていこうとするぐらいの成長度があります。こうなると少し刈ってやらないと隣家へも侵入してしまいそうになります。
この強靭な成長力を逆手に取ると、自分で増やすことができます。
また、クラピアは、すごい生命力ですが、種を作らないように品種改良されているので、子孫を増やせないようです。
この種を作らないことが、ご近所へ影響をかけないようになっているスゴい点でもあります。
購入前に手にとって確認できない
出光テクノマルシェより
芝生はどこのホームセンターでも販売しており、安く手に入れることができます。
しかし、クラピアの販売は、インターネットでしか手に入れることができません。
ホームセンターなどで購入することができず、購入前に手にとってみることが出来ない点もあります。実際に流通していないことが購入前のユーザーが不安を生むことになってしまいます。
高い!の一言
クラピアは高価です。1ポットあたり500円ぐらいになります。
我が家も購入前はとても不安で、購入して価値があるのだろうかと訝しげに思ったものです。
まずは10ポットを購入して、追加で20ポット購入しました。
今となれば購入してよかった!と思うので、興味ある人は是非、購入してしてみてはいかがでしょうか?
最近ではクラピアは楽天やAmazon、Yahooでも手に入るようです。
実際に育ててみて
土に栄養がなくても成長する
クラピアを育てるための土はそんなに気にしなくてもいくらでも生えていきます。
我が家は真砂土の上に建っており、土にはあまり栄養がない状態です。しかし、クラピアはあまり追肥をしなくても十分育つ傾向があります。
写真のように痩せた土地でもクラピアは成長することができます。もちろん肥料を与えるほうが成長が良いでしょう。
枕木にも根を張ろうとしています。このため、ある程度固定されたような感じになっています。夏にはこの枕木の上にも匍匐してくるぐらい成長度が強いです。
日陰でも育つ
クラピアに必要なものとして、日照の時間と程度が重要となります。しかし、日陰でも成長度は遅くはなりますが、それなりに育ちます。
写真は日陰の場所でのクラピアの様子です。茎は細く上に伸びる傾向があります。
といっても、グランドカバーとして十分な役割を果たしてくれます。
防草シートをしてもその上に根を張り、さらには下へ突き破ってしまう成長力があります。
土の流出を抑えてくれる
法面(のりめん)に植えてみましたが、雨の時の土の流出を抑える役割を果たしてくれています。
クラピアは畦道(あぜみち)や法面の土砂対策としても使用されていることが多いようです。
クラピアは成長するとその上をさらにクラピアが匍匐していきます。この何重もの重なることが土の流出を抑えます。
といっても、クラピアの根は長くても15センチぐらいなので、ある程度と考えておいたほうが良いでしょう。あくまで土留としての目的は難しいと思います。
雑草対策に役立ちます
クラピアを育てると他の雑草を抑える役割を感じます。雑草が生えても深いところまで根を張らせないようにブロックしているので雑草抜きもすぐに終わります。
雑草との生存競争に打ち勝つように、土には日光を与えずに雑草の生成を阻みます。
地上のグリーンカーテンの役割
クラピアは地面を這うように成長します。したがって、グリーンカーテンのように土の温度上昇を抑えるので、庭の温度が比較的上昇しにくい役割も得られます。
夏に土の上を歩いても、下からの反射は少ないように感じます。
見た目がキレイ
クラピアは見た目がキレイです。庭のグランドカバーとして十分な色合いを出してくれます。
小さな花を咲かせます
一定の成長を遂げると、クラピアは花を咲かせます。芝生との違いはここにもあります。
芝生は花を咲かすことがありませんが、クラピアは花が咲きます。グランドカバーとしては緑の絨毯に花が咲くような種類は少ないので大きな特徴と言えそうです。
蕾も含めてたくさんの花が咲いています。この花の開花期が長く、5月~10月まで断続的に咲いています。
花には種子をつけないそうなので近隣にクラピアが広がることが少ないそうです。このためクラピアの増やし方は茎を直接植えることのようです。
植物の増やし方
茎挿し・茎伏せとは
茎挿し・茎伏せは、長く伸びた茎を使って植物を増やす方法です。取り木などを行った後、葉っぱのついていない茎を使って行うことができます。土に茎を縦に挿すと「茎挿し(くきさし)」、寝かせると「茎伏せ(くきふせ)」となります。
クラピアは、ランナーが伸びるタイプでランナーから根を出します。このため、茎をそのまま土に埋める茎伏せという方法で増やすことになります。
クラピアの根の観察
成長しきった茎の部分
クラピアが土に定着すると、根の数は増えます。しかし、根は深いところまでまでは生えていないようです。引き抜くと簡単に抜けるぐらいのものです。
ランナー部分
ランナー部分は新しい茎を伸ばしながら葉をつけていきます。その葉を付けた直下に小さな根を伸ばしていくのがわかります。この繰り返しで伸ばした茎が根から水分や栄養を得ることができると、もともとの茎が切れてしまっても問題なく成長していきます。
クラピアの茎伏せについて
クラピアは増えてくるとランナーがどんどん伸びてきます。我が家では伸びまくったクラピアを開いている土に直接植えて増やしていっています。
我が家なりのコツを教えましょう。
増やすためのクラピアは、茎が太めのほうが良いです。クラピアは根が根付いていない間は茎や葉にある水分で活動しているようです。
この茎が細い場合は頻繁に水をあげないと、カラカラに干上がって枯れてしまいます。
植える前に数時間、水に浸しておきました。これによって、根付くまでのクラピア内に十分な水分を保持してもらうために行っています。
我が家ではツルハシがあるのでこのように掘って、茎を入れてみます。
掘ったところに沿ってクラピアの茎を植えます。
完全に植えてしまわずに、やや茎を出して上から土をかけます。完全に植えきってしまうとどこに植えたかわからなくなるのでこの方法を取っています。
植えた直後や一週間ぐらいは、朝と夕方に水をあげるのを忘れずに行います。
増やす時期としていつがベストか
私の経験的なものになりますが、
真夏に根伏せをしても暑さのためすぐに枯れてしまう傾向があります。また、秋に茎伏せをしてもなかなか成長の速度がみられないので、春〜梅雨ぐらいが増やす時期としてベストではないかと思います。
経過
根伏せした後は、乾燥による枯れを防ぐために、頻回に水をあげたほうが良いです。
しっかりと根付くと放置してでも伸びてきます。
5日目
この時期は枯れてしまわないかドキドキします。できるだけ乾燥させないようにチェックしましょう。雨が降ったときは水やりが必要ないのでラッキーです。
10日目
やや色づきもよくなってきたので、根付いてきていることがわかります。
土をかけていない茎からも根が出てきているのを確認できます。確認方法は実際に茎を持ち上げようとすると、根があると持ち上がりません。
15日目
根伏せして15日目です。しっかりと根から水を吸収しているようで生き生きしてきました。今回、植えた場所は家の東側なので日照時間が短いのでやや成長が遅いです。
日照不足であると茎はヘナヘナとした感じで蛇行したり、上に伸びようとする傾向があります。
しっかりとした茎ができてくるとグランドカバーとしての役割を果たすことができるようになります。時間がかかりますけどね。
新しくクラピアを増やす方法を紹介しています
〆
グランドカバーやクラピアについていろいろ書いています。どうぞ読者になってくださいね。
※ご注意
クラピアは、宇都宮大学の倉持仁志先生が、10年の歳月をかけて生み出した品種登録品です。
品種登録されておりますので、許可なく無断で増殖し譲渡・販売すると、種苗法に触れ、その程度により、罰金・懲役刑が発生します。
増やしても他の方にあげたり、販売することがないように注意しましょう。