薪とともに

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    クラピアの病気とその対策(1) 白絹病の発症とその状態

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    クラピアは育つとどんどん地表面に茎を伸ばして匍匐(ほふく)していきます。

    日照不足や法面や壁に隣接したところでは、ランナーを空に向かって伸ばす傾向があります。

     

    クラピアのランナーが伸び過ぎると、クラピアの上にランナーが重なってしまって、何十にも積み重なるような状態になります。

     

    このぼうぼうに生えてしまったことについては、過去に記事にしました。 

    www.makitomo.net

     

    この折り重なったクラピアを放置していると、クラピアは病気になってしまいます。

    今回は、クラピアの病気である白絹病について、書いてみたいと思います。

    クラピアの病気はこの白絹病が代表的なものになるので、ご紹介したいと思います。

     

     

     

    クラピアの性質

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    匍匐する性質のためか、壁際はよく伸びる


    クラピアは匍匐をしながら、生育領域を増やしていきます。壁や段差などがあるとさらに上に匍匐する性質があるようです。

    このため、茎(ランナー)が折り重なって、上に乗っかったランナーは、土に根を生やすことができません。また、幾重にも重なったクラピアは通気性が悪くなるために湿気が多くなりがちです。

     

     

     

     

    このような通気性が悪く、湿気が多いところでは、菌などの生物が活性化しやすくなる環境ができてしまいます。

     

     

    白絹病とは

    白絹病は、病原菌は非常に多犯性であり、160種以上の植物を侵す。本菌の生育適温は30℃と高温性で、菌糸の伸長も速やかである。露地栽培では高温期、とくに梅雨期から夏の終わり頃にかけて、多湿状態で被害が多い。主に地際部から発病し、根、茎が水浸状に軟化腐敗し、枯死する。

    白絹病 Sclerotium rolfsii Curziとは

     

    梅雨の時期から夏の終わりにかけて広汎性に発症し、菌糸の成長も急速であっという間に広がってしまいます。

    特に多湿になると発症しやすいので、クラピアが地面につかず、重なってしまうと空気の通り道が悪くなるため病気になりやすいようです。

     

     

     

    白絹病の発症 

    我が家で発症した白絹病は昨年の10月中旬、場所は2ヶ所でした。それぞれの距離は離れており、どちらもクラピアが覆いかぶさるほど生えているところです。

     

    共通しているのは、クラピアの踏みしめが甘く、葉が大きいこと、茎が地表に触れていないことです。

    クラピアが地面にしっかりと根を下ろしていないため、病気になってしまったと思われます。

     

    1ヶ所目 西側の法面のクラピア

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    広い範囲にクラピアが枯れてしまっています

    誰が見てもわかるぐらい、クラピアが不自然に枯れてしまっています。

    クラピアが何重にも重なっているので、外からみた表面ではクラピアの葉と茎が枯れている様子がわかります。

     

    正常なクラピアでも、冬の間は褐色に枯れてしまい、冬眠状態に入ります。

    冬でもないのに、部分的に枯れてしまったクラピアは、病気の可能性が大です。

     

     

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    1ヶ所目 直径2メートル超える法面

    全体的に枯れているのではなく、部分的に枯れているところを発見したときは、しっかりとクラピアを観察してあげましょう。

     

    今回、一番ひどいのは西側の法面のクラピアで、一週間には1mほど枯れているのを発見して、『あぁ 枯れているな』ぐらいしか感じていませんでした。この甘さが命取りとなりました。

     

    その後、一週間後にはクラピアが枯れている場所がどんどん広がっているのに気づき、このままでは危ないとやっと認識しました。

     

     

    白絹病にかかったクラピアに対処するころには直径を2メートルを超えるほど広がっており、手遅れだと感じました。

      

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    発病はどんどん広がる

    見た目にみえた枯れたクラピアをどけると地表付近のクラピアが見え、白っぽいところが確認できます。 

     

    通常、白絹病は根に繁殖していきますが、クラピアでは茎に根が生える性質のため、茎を伝播して広がっていきます。

     

    写真では順に正常なクラピア(緑色)、枯れてしまったクラピア(褐色)、白い菌糸があるところ(白色)、その後茎が黒く壊死(黒色)してしまっています。 

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    白絹病の菌糸がびっしり

    一番ひどいところを拡大すると、茎に白い泡状のものが見えています。土のそばでは茎が黒褐色になっており、完全に枯れきっている感じです。

    空気の通り道がないため、湿気が多く菌が繁殖しやすい条件が揃っていました。

     

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    土の中の根には菌核ができてしまっている

    枯れているクラピアを除去していくと、地表付近のにクラピアが菌の温床となっています。土付近も汚染されているのでとても重症です。

    地表部に近いところには粟のような小さな白や茶色の粒粒があり、これを菌核と呼びます。これらをすべて除去しないと再び発症してしまいます。

     

     

     

    2ヶ所目 東側の水はけが悪いクラピア

    2ヶ所目は東側の日照不足のところでクラピアの生育があまりよろしくない状態です。

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    日照不足のためか茎が細い

    茎が細く、こちらもクラピアが折り重なっています。コンクリートとの段差付近にランナーが集結しており、水はけの悪さも関係していると思われます。

     

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    地表付近の色が悪い

    発見が早かったためかわずかに菌糸がみえます。直径は30センチほどなので放置すると悪化していくのが目に見えています。

     

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    菌核はまだない状態

    目に見えるところを除去していき、地表付近を確認するとまだ菌核がない状態でした。早期に発見できているので、よかったです。

     

    症状から判断する白絹病

    クラピアが地表に根付くと、あまり水をやらなくても大丈夫です。

    寒くもないのにクラピアが局所的に枯れてきたときは病気を疑いましょう。

     

    枯れているところの地表部分を注意深く観察すると白っぽいものがあれば、間違いなく白絹病で判断します。

     

    私が紹介した、2ヶ所目のように地表部分に白っぽいものがあるかよく探しましょう。

    そのままにしていると、さらに悪化してクラピアを枯らしてしまいます。

     

     

    まとめ

    いかがでしょうか?クラピアの病気は白絹病と聞きますがここまで悪化したものは、ありません。

    次の記事では、この白絹病の状態について、詳しく書いてみたいと思います。

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