我が家のフローリングには小川耕太郎∞百合子社の未晒し蜜蝋ワックスを塗っています。無垢材のフローリングは生き物のようなものなので、私の家のワックスは蜜蝋ワックスを使用しています。
この記事では、なぜ無垢材には天然素材の無垢材にはワックスが必要なのか、塗り方についてご紹介します。
また、おすすめの蜜蝋ワックスを紹介しますね。
- いきなりですが、下の写真を見てください。
- なぜ白っぽく見えるのか
- なぜ木が収縮しやすいのか
- なぜワックスがいるのか
- 未晒し蜜蝋ワックスってどんなの?
- 晒し蜜ロウと未晒し蜜ロウの違いってなに?
- どのような木材に塗るとよいのか
- 蜜蝋ワックスを実際に塗ってみる手順
- 〆
いきなりですが、下の写真を見てください。
我が家のフローリングですが、左右の板の違いがわかりますか?
左の白っぽいのが蜜蝋ワックスを塗っていない状態、右側が塗っている状態です。
手で触ると、左側はサラサラしていて、右側はしっとりしています。見た目では左側は白っぽくて、右側のほうが色味が濃い感じがしています。
また、左側は手前のほうにはシミが生じていますね。
蜜蝋ワックスを塗るとツヤがでていて、シミなどが消えたほうに見えることが感じると思います。
なぜ白っぽく見えるのか
左側は白くなっているのは、木目が乾燥している状態になります。つまり、気の木目の中にある細胞が開いている状態と考えられます。
我が家の床材はパイン材になります。そこに薄くウォルナットの塗装を行っています。
さらに、その上に蜜蝋ワックスを塗っています。蜜蝋ワックスを塗るとツヤ出し効果があり、木目もハッキリとします。
なぜ木が収縮しやすいのか
無垢材で注意すべき点は、合板のフローリングと違い自然素材というところです。
この自然素材の場合はカビや劣化が早いというところです。このため、メンテナンスとしてワックス塗布が必要となります。
一般的に安価なパイン材は北米のマツ科(針葉樹)のことを呼び、マツ(松)やヒノキ(桧)、スギ(杉)などの針葉樹は成長が早く、その分ひとつひとつの細胞が大きいことになります。
通常、植物の細胞にはひとつひとつの壁があり、これを細胞壁と呼びます。
植物の細胞が死ぬ(枯れる)と、最終的には細胞壁のみが残ります。
電子顕微鏡でみるとこのように細胞壁が確認できます。もともとは細胞液という水分を含んでいますが、乾燥させると写真のように細胞壁のみが残ることになります。
木を乾燥させると、最終的には細胞壁の中に空気層ができることになり、この空気層によって木材の温かみや柔らかさに影響します。これら空気を含む層があるため、柔らかい暖かいという木材としての特徴があります。
薪割りでいうと、割れやすく柔らかい特徴があります。
クヌギクヌギクヌギ〜♫ サクラサクラサクラ〜♫ - 薪とともに
通常、生木を乾燥させるためには半年から1年以上雨にかからないようにする必要があります。我が家では生木から薪を生成しています。
つまり、木は成長がとまっても絶えず変化があることがわかります。
なぜワックスがいるのか
このように無垢材のフローリングは天然素材であることから、毎日変化しています。
この無垢材は種類にもよりますが、湿度や温度、日光などの具合などによって伸縮を繰り返しています。特に冷える時期(冬)は乾燥するので縮みが大きくなっています。
無垢材のデメリットとしては、収縮を繰り返すことで板と板の間の隙間がどんどん大きくなってしまいます。乾燥しすぎるとかなり木の細胞が縮んでしまうため、隙間が大きくなっていくようです。
これら無垢材はワックスなどによって保護することで、長期間綺麗な状態を保つ役割があります。これらワックスはツヤ出し効果があり、塗り込むとシットリとした肌触りになるので、無垢材の床材を使っている人にはオススメです。
つまり、空気に触れる細胞に対して、オイルを塗って細胞への空気への出入りを抑えていることになります。
未晒し蜜蝋ワックスってどんなの?
我が家は工務店から、床材には未晒し蜜蝋ワックスを使うようにと教えられています。
未晒し蜜蝋ワックスを使うと、無垢材に撥水作用が生まれます。つまり汚れにくいということになります。水場ではカビ予防にも使えると思います。
さらに色合いもぐっとしまるような感じになるので、時間があれば塗っています。
天然素材のためアレルギーやアトピー対策としても良いでしょう。
製作会社のHPによれば1~2年で一回で良いとのことなので、夫婦で気が向いた時に塗り込みますよ。できれば半年くらいしてから上塗りするとさらに良いということです。
↓こちらのHPで詳しく書いています。
晒し蜜ロウと未晒し蜜ロウの違いってなに?
それではサラシ(晒し)とミザラシ(未晒し)の違いは何でしょうか?日本語で晒しとは漂白のことを指します。
ミツロウを漂白したものをサラシ蜜ロウと呼びます。サラシ蜜ロウとは漂白した(晒した)蜜ロウのことを指します。ミザラシ蜜ロウとは、蜜ロウをそのままの状態(未晒し)のことを指し、黄色っぽい色がしているものとなります。
つまり、未晒し蜜ロウワックスとは蜜ロウの原料をそのまま使用したもの。
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特徴 |
白色ワセリン |
石油から精製 |
植物油 |
オリーブ油、エゴマ油など |
豚脂 |
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サラシミツロウ |
ミツロウを漂白したもの |
ミツロウ |
ミツバチの蝋腺から分泌されたもの |
単軟膏 |
ミツロウ+植物油 |
蜜ロウワックスの原料についてはさらにこちらで詳しく書いています
どのような木材に塗るとよいのか
木材の種類によって、指定されるワックスを塗ったほうがキレイに仕上がります。
ワックスのタイプもいろいろとあるので、興味がある人は下記を見てください。
蜜蝋ワックスを実際に塗ってみる手順
1.子どもがいない日を選ぶ
これって大事ですよね。子どもがウロウロしていると塗っているワックスが伸びたり、ムラができたりします。できれば、いない日か、別の部屋で遊んでもらいましょう。
2.天気が穏やかな日を選ぶ
蜜ロウワックスは科学薬品を使っているわけでないので、厳密な換気が必要ではありません。しかし、温度が低すぎる時はワックスの伸びが悪くなるので、ほどほどに暖かい日を選ぶべきでしょう。湿度も高い雨の日も避けましょう。
3.掃除機やモップでゴミを除去する
掃除の基本は大きなゴミを取り除くことです。ゴミがある状態でワックスを塗るとワックスの間にゴミが固着してしまいます。
手間になりますが、まずはお掃除です。
4.水拭きをする
水拭きをしましょう。水拭きは小さなゴミを取り除くことになります。表面上の汚れもこれで取れます。
5.ワックスを塗る
我が家では、自動車と同じようにワックスをスポンジに取って無垢材に塗り込みます。木目の目地に入るように縦横とムラができないように塗り込みます。
未晒し蜜蝋ワックスは伸びが良いので自然と塗り過ぎることはありませんが、床に顔を近づけて注意します。
6.ワックスを乾かして、乾拭きをする
わずかでもムラになっていることがあるので、最後は乾拭きで拭き取ります。
この時点で、塗ったところはサラサラになっているのを感じます。
7.しっかりと乾燥させる
できれば30分くらい乾燥させます。ここで子どもたちがウロウロするとムラが発生するので、登場しないようにすることがポイントです。
〆
如何でしたか?
蜜蝋ワックスを塗った右側はシットリとしています。
また、わずかに蜜の香りもして家全体がふんわりといい香りに包まれます。
未晒し蜜ロウワックスの効果について書いています