前回の記事では、パナソニック製の洗濯物の故障原因として、ヒートポンプに綿埃が溜まってしまうことをお伝えしました。それでは、その綿埃がどのように水位センサーに悪影響を与えるのか、またフィンの汚れはどのように掃除するかを紹介したいと思います。
家電の修理ははとても危険な行為です。怪我や故障するリスクも大いにあります。どのような事態になっても自分1人で解決できる能力と、全ての事柄を自己責任で実行出来る方のみ読み進めてください。
H97というエラーは、ヒートポンプユニット・水位センサーの異常となっています。この記事ではこれらをどのように改善するかを書いています。また、数年に一度はこのヒートポンプユニットの掃除をしないといつかは故障してしまいます。それの掃除の方法について書いていきます。
前回の記事はこちら
今回の故障の症状とエラー番号
詳細な故障現象
- VR5600シリーズはWジェット水流という全面のガラス蓋のあたりから水が吹き出し用になっていますが、これがない。
- 全体的に水量が少ないまま、追い水というか、水が不十分なのに、給水が不十分な状態なのに止まってしまう。
- 時間を設定しても、時間前に洗浄を切り上げ、脱水になってしまう。
- 上流水が槽内にあっても、すぐに脱水してしまい、すぐに上流水を追加するようになる。このため、もともと入れていた洗剤がない状態で洗うので、汚れがとれていない。
- 乾燥を行ってもやたらと時間がかかる割に、生乾きで匂いが臭いなど、、、、
→最近、乾燥機の乾きが悪いという方も、今回の記事を見て掃除してみましょう
エラー番号は?
今回、私が遭遇したエラーはH97というエラーが生じます。
H97というエラーは、ヒートポンプユニット・水位センサーの異常となっています。
→これらのことからヒートポンプユニットを確認すると、そこの中にはぎっしりと綿埃がこびりついていました。
ヒートポンプユニットはエアコンと構造が似ていて、コンプレッサーとフィンが取り付いていて、この部分にホコリがこびりついてしまう。エアコンの掃除をしないと熱効率が悪くなるのと同じ原因です。もちろん埃がこびりついてしまうと、洗濯物の乾きが悪くなったり、更に悪くなるとヒートポンプユニットの下には露結した水分が通るホースがあるのですが、これが詰まってしまう。
これによって、次に説明する排水システムのエラーが生じてしまう。
これらを改善する方法は2つです。
フィンにこびりついた綿埃を撤去すること、排水ドレーンの詰まりを改善することです。
ヒートポンプの掃除方法
それでは、ここからはヒートポンプユニットをどのように掃除するかを書いてみます。
ヒートポンプは洗濯機の背面パネルを外すと簡単に確認することができます。
ちなみに、写真では天板パネルを外していますが、背面パネルだけ外すことができます。プラスドライバー、あれば電動ドライバーがあると便利でしょう。これらドライバーだけで背面パネルを外すことができます。
(今回は天板パネルや上部背面パネルをすべて外す必要はありません)
赤印のところのネジを外すと、背面パネルを外すことができます。ネジはなくさないように注意が必要です。
背面パネルは、上下に分かれており、ヒートポンプユニットを取り外すためには、背面パネルの下部まで外す必要があります。このパネルを外す際には、アースも取り外す必要があります。このアースネジだけ大きさが違うので注意が必要。
前回の記事でもお伝えしたように、この洗濯機の乾燥は背面にあるヒートポンプユニットを介して行われます。矢印で示しているところがヒートポンプユニットの本体にあたります。
ヒートポンプユニットには、電気やコントロールする情報がないと動きません。写真のコネクターを外すとヒートポンプユニットを取り外すことが可能となります。
コネクターを外してから、ヒートポンプユニットに接続されている大きな筒ホースやゴムなどを取り外します。
ヒートポンプユニットを固定しているネジ類を取り外すと、完全に取り外すことができます。隠しネジがあるので注意しましょう。
次の記事は、いよいよヒートポンプユニットを分解して掃除する方法について書いてみたいと思います。