我が家にはいくつかの知育系おもちゃがあります。
一言で言って知育系とは何なのでしょうか?
今回はおもちゃをちょっと専門的な視点を加えて分析してみたいと思います。
お月さまバランスゲーム
けっこう有名みたいなバランスゲームで対象年齢が低い子供から大人まで楽しめるとあります。
パッケージには子供がやじろうべいみたいな形になったお月さまに積み木を載せるような写真があります。
ルールは簡単です。サイコロを振って、出た色の積み木を載せるというゲームです。
お月さまバランスゲームの外観
これが収納時の状態です。
色は紫・緑・赤・青・オレンジ・黄色の6色です。大きさの違う円柱が三種類あり、全てで36個あることになります。我が家では、まだ全部揃っていることが奇跡です。
小さな子どもの時の遊び方
大きさが異なる円柱を掴む、乗せるという積み木のような使い方もできます。
2〜3歳ぐらいまででは細かいルールを設定するより、上手に乗せることができるかを目標にしても良いと思います。
お月さんを使わなくても高く積み上げるだけでも十分でしょうね。
積み木の良いところは、目で対象物を見る。そして指や腕の動きを制御するという身体の成長を促せる点です。
後述しますが、目と手の動きが重要なんです。
本来のお月さまバランスゲームの遊び方
サイコロを振って、指定された色の積み木をお月さんの上に積み上げるというルールです。
たくさん積み上げながら、上手にできたことをしっかり褒めてあげるとさらに上手になるでしょう。
大人も油断すると上手に乗せることができないと思います。乗せ過ぎたりバランスを崩すとお月さんは揺れて、積み上げたブロックは崩れてしまいます。
一体何が知育なのか考えてみる
このようなバランスの積み木がなぜ知育系玩具なのかを考えてみたいと思います。
小学校までの子供では指の発達が不十分です。いわゆる発達指数では4つの積み木を積み上げるということが約2才程度で達成しうるとされています。
積み木を持ち上げて積むという行為は指の発達にとても重要です。大きさの異なる積み木を積み上げるだけでかなり指の発達を促すことになります。
よく指の発達が脳に良いと言われますが、指を精確に動かすためには目の動きや集中力が必要となるので、これが脳の発育を促すということにつながります。
ルールを作る
ルールを設定すると単になる指の発達に留まりません。例えばこのゲームではサイコロを振って出た色を乗せるという簡単なルールですが、実際には様々な心理的な作用があります。( )は予測される子供の心の動きです。
- サイコロを振る (どのような色がよいのか予測する、出た色を認識する)
- 指定された色を選ぶ その1(どこの位置にあるのか認識する)
- 指定された色を選ぶ その2(乗せるためにはどのような大きさが良いのか推論する)
- 実際に腕を伸ばして掴む (自分の身体のイメージを使用して、位置を認識する)
- 目標とする場所に運ぶ (空間認識をして、そこに運動させる)
- 指を離して崩さないように乗せる (集中して見ながら、指の力を調節する)
かなり割愛しましたが脳内の働きはダイナミックです。これら上手に指を動かすためには、かなり脳内の働きを促すことができるということになります。
ゲームを通して他者を理解する
人間は一人では生きていけません。他者を意識しながら生きていくことになります。このようなゲームを通して相手の考えや動きを予測することはとても重要です。
テレビやスマホゲームと違うところは相手が存在している点が重要です。ゲームを通して他者のこころを読むということが実は発達には重要です。
最近の研究では、同じゲームをする際に、コンピュータを相手にするより実際の人を通してゲームをするほうが脳の発育には良いと言われています。
上手くいった時、失敗した時など情緒的な作用も促せるので、できるだけ大人も一緒に楽しむことがこの玩具を楽しむコツです。
〆
簡単に説明するつもりが、ちょっと複雑になってしまいました。
上手に説明できるようにもっと頑張ります。