今回の記事は、初心者が薪棚を作るポイントを知ることと、薪棚を作った過去の失敗談を参考として読んでもらえたらと思います。
春になってきたため新しく薪棚を作り直しました。今回で5棚目です。きっかけは薪棚が全体的に歪んできており。棚が傾いてきたためです。
薪棚を作るポイント
薪棚を作るポイントは4つあります。
- 地面からの湿気を防ぐ
- 屋根を作って雨を防ぐ
- 風通しを良くする
- しっかりとした強度を保つ
- 天気の良い日に作る
地面からの湿気を防ぐ
束石(つかいし)は、コンクリートの上に薪棚を設置する場合は不要ですが、地面に薪棚を設置する時は土台としての基礎としてとても重要です。
薪棚ならではの理由は地面からの湿気を防ぐためです。湿気があると薪は乾燥せずに、付着している菌からのきのこなどが生えてきます。
このため、薪棚は地面からの湿気を避けるために最低でも10センチ以上の空間が必要です。写真の薪棚では15センチほどのレンガを床石として敷設しています。支柱を直接地面に設置すると、荷重化の支柱は地面に埋まってしまいます。このため基礎となる束石は重要です。コンクリートブロックでも良いでしょう。
私の例では除草シートを敷いているのでさらに湿気が少なくて良いです。
除草シートの代わりにブルーシートやコンパネでも良いので地面からの湿気を防ぐために何かを敷いたほうが良いでしょう。これらシート類を敷いていると湿気があがりにくくなるようですよ。
できればコンクリート製の束石を使ったほうがよいとのことなので、今回の薪棚作りでは本格的にツー・バイ・フォー束石を使うことにしました。
屋根を作って雨を防ぐ
言うまでもなく薪棚の目的は薪の備蓄と乾燥です。屋根がないと雨ざらしになるので薪が一向に乾燥しません。トタンでもガリバリウムでもいいので屋根を作りましょう。
風通しを良くする
薪を風に当てることで乾燥が進み、壁で密封した閉鎖空間では薪の乾燥は遅れるそうです。ある程度の隙間を作って壁などを作ることがポイントのひとつです。我が家では材料費を削っているため壁はありません。
壁がないことのメリットは、両側から薪にアクセスすることができます。奥行きのある薪棚の場合はなかなか手が届かないことがあるので壁なしだと裏側に回って手にとることができます。壁なしのデメリットは、薪が崩れる恐れがあるので薪を組み上げていくときに慎重に積み上げていくか、縛ったりしたほうが良いでしょう。
しっかりとした強度を保つ
ツー・バイ・フォーを使った薪棚は、今まで5棚ほど作製していますが、1棚目は正確に水平を測定せずに試行錯誤で作っていました。また、材料費や工具をケチっていたため長期間使用すると必ず歪みが生じてしまっています。特に冬から春にかけて暖かくなると金属や木材は伸縮が大きくなるので劣化が大きいように感じます。
天気の良い日に作る
当たり前ですが屋外に設置する薪棚作りの際には、雨は禁物になります。特に基礎を作る上では雨は天敵だと言えるでしょう。冬や春が薪棚作りのベストと言えるでしょう。
失敗談に学ぶ薪棚作り
ここからは、上記の薪棚のポイントを見ながら私が作った薪棚の失敗談を紹介しましょう。とても恥ずかしいですが素人作りなので許して下さいね。
まずは1棚目、初めて作った薪棚になります。水平器も使わずおおよそ直感で作った無謀な薪棚になります。たしか、半日で作り上げた薪棚で大した道具もなくてインパクトドライバーとノコギリ、金槌だけ使ったと思います。
横方向の力に気づく
薪は縦方向だけでなく、横方向にも力を発生させます。
今思うと、1棚目の薪棚はとてもシンプルにロの字に組んだだけの簡単な薪棚です。これを作ってから気づいたのが端の薪は支柱を横に押す力が発生していました。
このため、支柱はわずかに外側にたわんでおり、とても危険な状態だと後で気づきました。
いつも思うのが失敗に気づいてても、積み上げた薪をどうするのかと考えると、修理するには気が重いです。この薪棚は半年だけの期間だったのでとりあえずは持ちました。
これ以降の薪棚を二段にしたのはこの横方向の力を支える梁が必要だと気づいたためです。普通に考えて強度オーバーですよね。
さらに、薪棚をタイル目地に直接設置しているのも今とはなっては危険だと思います。タイルが頑丈だったためよかったのですが、もしかるするとタイルが割れてしまったかもしれませんね。
支えとなる梁は重要
薪棚は合計5棚を作成しましたが、先程の1棚目の失敗を活かして棚は2段にして作製しました。
しかしですね・・・薪ストーブを使っていると不安になるのが、薪をたくさん備蓄しておきたいという欲が湧いてきます。ちょうど、薪となる原木が沢山 手に入った時期だったのです。
このため、床板を増やしてもっと薪を置くことができるようにしました。薪がたくさんあると安心してどんどん薪ストーブを焚くことができるようになりました。
お金と 薪はたくさんあったに越したことはない、という気持ちでした。
しかし、この作戦は上手く行っているようで失敗でした。支えている以上の床面積を稼ぎたいと思い薪棚に板を追加して支えている梁以上の薪をおくことなるのでさらに強度が必要となることを忘れていました。
破線は梁を示していますが、2本の梁だけで支えており、前後のバランスが悪すぎます。
最終的に薪棚は崩れてしまいました。あまり薪が載っていなかったため、薪崩れがなかったですが、これではもうダメですよね。冬の間に薪を使用して重しとしてなっていた薪が無くなったため歪みが生じてしまったようです。
水平に保っていたはずの梁も、支柱も完全に歪んでしまっていました。また、支柱も完全に傾いているため固定として使っていたコースレッド釘に大きな力がかかってしまったようです。
金具を使わず梁を支えていたのはコースレッド釘で作っていたため、暖かくなってきたため伸縮と膨張を繰り返していたためか、簡単に折れてしまいました。
何故折れたのかを考えると、コースレッド釘は縦に打ち込んでいました。その理由はツー・バイ・フォー材だけで作っていたため、直前にしか釘が打てなかったのです。
シンプソン金具について
このため、今回の薪棚作りではきちんとした金具を使うことに決めました。金具についてはこちらのサイトがまとめてくれていましたが、ログホルダーとして販売されているシンプソン金具に決定しました。
シンプソン金具では、薪ホルダーセットが販売されています。薪ホルダーセットではツー・バイ・フォー材を使った簡単な薪置きが作れます。特に購入を決めたのがツー・バイ・フォーの半分の長さである765mmの長さを、シンプソン金具が4つだけで保たれているという点です。
薪棚では最低でも8セットを使用することにならます。梁を追加するためにさらに4セット追加して、12セットだとさらに強度が増します。今までの失敗にはならないようにという気持ちがいっぱいです。
こちらの図のように12個の金具で頑丈につくることで、全体の歪みがでないようにしたいと思います。人は失敗から学ぶもんです、前向きに考えましょう!
シンプソン金具 RTC2Zを購入
楽天でポチッと購入して、数日で届きました。ダンボールで送られてきました。釘類は近くのボームセンターで購入。
繰り返しですが、今回は棚になる梁にも、しっかりと金具で固定したいので12セットを購入しました。7380円でした。
ということで、今回の薪棚はきちんと金具を使って強度を保ち、歪みが生じない強度を保った薪棚を作りたいと思います。
〆
いかがでしょうか?こんなに薪棚ばかり作り続けるとは思っていなかったので、もはやマイブームでしょう!薪棚を作り続けて、水平器や電ノコなど道具も揃ってきたのでちょっとは上達したのではないでしょうかね。
続きは次の記事では、本格的な薪棚作りを紹介します。まずは基礎編として、薪棚の基礎作りをご紹介します。
【薪棚作りの基本】湿気から守るために薪棚の基礎にはしっかりとした束石を設置しました - 薪とともに
ブログ村にも参加しています