皆さんはちょっとした切り傷をした時にはどうしますか?例えばカッターや包丁で切ってしまった、転んで傷ができてしまったなど、怪我をすることは日常的にあることです。
一般的に絆創膏や消毒などが知られていると思いますが、最近ではこれらの方法では治りにくく、新しい傷を治す方法が知られています。これらの方法を浸潤療法と呼ばれており、医療現場でも注目されています。
・今回は新しい傷を治す方法として注目されている浸潤療法で2週間で治した経過を書きます。
・さらに特に指のケガの際のキズパワーパッドの張り方のコツについて考えてみましたので読んでみてくださいね。
・ケガだけではなく、あかぎれや指先の切り傷について悩んでいる人も参考になりますよ。
指のケガを早く治すためのまとめ
指のケガをキズパワーパッドを使うポイントは下記のとおり。
- できるだけ皮膚を伸ばさず、傷口を近づける
- 関節の真上を通るか外すか考える
- キズパワーパッドや絆創膏は引っ張らずに乗せる感じ
- ぐるっと一周巻かないこと
- 傷を消毒するのではなく、流水で洗い流すこと
今回の記事ではこの理由をじっくりと書いていますので、興味がある方は読んでみてくださいね。
浸潤療法とは
湿潤療法は、「創傷の治癒と言うものはもとより細胞を培養する様なものであり、従来の様に乾燥させるより湿潤を保った方がよいのは自明である。しかしながら創傷が治癒するとそれが乾燥することから、乾燥させれば治癒すると言う勘違いや、消毒に対する信仰などでこれまでは誤った治療がなされてきていた」という考え方に立脚する。wikiより
昔から傷があると絆創膏やガーゼを貼るということが普通でしたよね。
その時にガーゼや絆創膏を剥がす時に、かさぶたが一緒に取れるという経験がありませんか?その時にせっかくできたかさぶたが外れたり、その下の怪我の部分が再び現れ、出血やジュクジュクした液が出てきませんか?
これら昔からあるガーゼや絆創膏で傷をフタをする方法は、逆に傷の治りを遅くなる原因と考えられてきています。
かさぶたは血餅と呼ばれ、出血をする傷口を蓋をするような作用があり、外から侵入する細菌などを防ぎます。しかし、このかさぶたはガーゼなどと癒着しやすいことが知られていて、絆創膏やガーゼを取り替えるときにかさぶたごと剥がしてしまうことになってしまいます。
乾燥させると良い!という考えは一昔の考えなのですね。
消毒薬が容易に傷のタンパク質との反応によって細菌を殺す閾値以下の効力になる一方で、欠損組織を再生しつつある人体の細胞を殺すには充分な効力を保っていること、再生組織は乾燥によって容易に死滅し、傷口の乾燥は再生を著しく遅らせること、軽度の擦過傷においては皮膚のような浅部組織は常在細菌に対する耐性が高く、壊死組織や異物が介在しなければ消毒しなくても感染症に至ることはほとんど無いことなどに注目して考案された。 wikiより
つまり、消毒液は逆に傷を治そうとする自分の細胞もやっつけてしまうので、逆効果であると言われています。
傷口の内部に消毒薬を入れることを避け、再生組織を殺さないように創部を湿潤状態に保ち、なおかつ感染症の誘因となる壊死組織や異物を十分除去(デブリードマン)し、皮膚常在菌による細菌叢を保持し有害な病原菌の侵入を阻害することで創部の再生を促すものである
wikiより
まとめると、浸潤療法とは傷を乾かさずに、消毒液は使わず、流水等で感染源となる雑菌を洗い流してしまい、本来の治癒能力を高めようという治療法です。
消毒液で傷を消毒するという方法は、身体から出ている傷を治すための血球なども殺していると考えられており、逆に傷の治りを遅くしていると考えられてきています。
実際に病院でも導入されているところも多くなってきています。
詳しくは・・・
もっと専門的に知りたい人はコチラ
指のケガをした当日
ここからは実際に怪我をした結果、消毒液を使わず、キズパワーパッドで完治した経過を書いてみたいと思います。
ケガの起点は、電動芝刈り機で指を切ってしまいました。
電動のハサミみたいなものに自分の指をざっくりと切ってしまいました。めっちゃ痛くて、 痛みがジンジンと強かったです。
止血の際の注意点
出血が止まらなければ病院に行こうかと思っていましたが、圧迫によって出血は止まりました。
この時にティッシュを使うと、傷に張り付くことがあるのでできれば清潔なガーゼか、キレイなタオルの方が良いでしょう。
ティッシュでも洗い流すことができるので、ガーゼがなければティッシュ!
出血の経過を見たくてもあまり圧迫を止めないようにジッと痛みに耐えながらこの傷が病院に行くべきか判断しましょう。
もちろん、深い傷の場合は皮膚の深部まで固定したほうがよいので病院に行きましょう。きっと縫ってくれます。
悩んだ場合は、とりあえず病院に行くべきでしょうね。
私の場合・・・
ひとまず止血をしながら病院に行くべきか悩みました。
深さはおそらく3mm程度で鋭角に切っているので骨には到達していないかな。。。と
真皮は切っているが、靭帯や腱の損傷もなさそうでした。
また消毒を使わずに、とにかく汚れや雑菌がついた傷口を流水で流しました。
流水をかけると止血しようとしている血小板も洗い流してしまうので、圧迫と流水を何回か繰り返しました。
この流水で洗い流すが大きなポイントで消毒液は使わないのだ大事です。
特に砂やゴミが傷口に付着していると化膿しやすくなるので、できるだけ洗い流してしまいましょう。ゴミが取れない場合は、ガーゼで取り除いてみましょう。
この状態で出血が止まらない場合は、太い血管をきっているのでやはり病院に行くべきだと思います。
通常、このような傷の治癒過程は約2週間で完治することになるので、その経過を観察してみました。
※あくまで個人的意見なので、わからない場合は病院に行きましょう。
キズパワーパッドの貼り替え時期はおおよそ2~3日です。
傷から出血が多い場合は早めに交換しておきましょう。
また、傷口が痛む場合や浸潤液が白く濁っているのが大量に出る場合は、病院に相談して化膿止めや診察を受けたほうがよいでしょう。
ワタシの浸潤療法の経過
翌日の様子
右上が一日経った状態です。キズパワーパッドの下ではわずかな出血と浸潤液が溢れてで出てきています。
右下は、丁寧にゆっくりとキズパワーパッドを剥がしていきますが、傷に張り付いて再び出血することはありません。
左は剥がし終わった状態です。出血した血の塊(血腫)ができていますが、これらは水で洗い流していきます。
また、剥がした時に、浸潤液が白く濁っていないかも観察します。白ければ雑菌があり、それに対して戦った白血球が多くなっている証拠です。
何もしなくても疼いたり、身体に熱を持ってきたときは破傷風菌があるかもしれません。
その後も化膿がひどくなれば病院に行って、抗生物質の投与を考えましたが経過が順調なのでそのまま浸潤療法を行いました。
特にこすったりせずにゆっくりと水を流して、血腫や汚れなどを洗い流しています。
浸潤液があったため皮膚はやや白くふやけていますが乾燥していくと元通りになりますね。
3日目の様子
もうこの時点では、出血は全くありませんね。
ですが、キズパワーパッドの中にはブヨブヨとした液体を感じます。
まだまだ浸潤液が出続けており、白く濁っていないので化膿はしていないのだと感じます。痛みもなく、圧迫すると痛みを感じる程度になりました。
6日目の様子
浸潤液もあまり出てこないですが、傷が乾燥しないようにキズパワーパッドを継続して貼っていきます。
まだまだ、傷の下は不安定な状態が続いています。強い力を与えると傷がパカっと開いとしまうそうです。
13日目の様子
かなり安定してきました。真皮はくっついてきているのが見えています。ほとんど浸潤液も出ていません。痛みもほとんどない状態です。傷が固くなってきた感じがします。
14日目の様子
二週間経ちました。もうほとんど治ってきており、痛みは全くありません。
指の傷を傷を詳しく観察すると・・・
傷を観察すると指の皮膚は伸びやすい特徴があります。
特に指の関節を伸ばすと皮膚は伸ばされ傷口が広くなっているのが観察されます。
それとは逆に指の力を抜いて指の関節を曲げると傷口は狭くなるのが観察されています。
電動芝刈り機は、ハサミと同じ構造になっているため、点線の部分を直線に切った状態になっています。この点線の下の部分は損傷しているため、もしかすると点線から傷口にかけて血液がいかないため悪くなってしまう可能性があります。
(専門的には壊疽といいます。壊疽部分は切り取るしかありません)
できるだけ、損傷部を動かさないようにしたままにして皮膚を固定します。
早く直すためには損傷部同士を近づけておいたほうが治りが早いので、指を曲げた状態でキズパワーパッドを貼るように注意しました。
傷を観察した結果から、指を伸ばして貼ると傷口は広くなってしまいます。このため、やや曲げた状態(皮膚が弛んだ状態)で貼ることが大事です。
指のキズパワーパッドを貼るコツ
人間は1日の間に身体がむくんだり、縮んだりします。
このため、指をぐるっと一周を巻いてしまうと、指先が痛くなってしまうことがあるからです。
指に対してキズパワーパッドや絆創膏を貼ると、指先の血液の流れが悪くなってしまいます。←これをうっ血といいます。
ぐるっと一周巻かないようにするにはどうすればよいでしょうか。
らせん状にキズパワーパッドや絆創膏を貼ることでうっ血を回避することができます。
このため、貼る前にどの角度が一番、傷をカバーできるか考えましょう。
関節の真上に、テープが来るように巻くと外れやすいというデメリットがあります。
そこで関節の横を通るような巻き方だと剥がれにくいように巻くことができます。
逆に指を曲げると、痛みが出たり傷が開いたりする場合は、あえて関節の真上を通るように貼ると良いでしょう。
キズパワーパッドや絆創膏を端から貼ると必ず皮膚を引っ張ってしまいます。
皮膚を引っ張ると痛みや傷口が歪んだりするので、キズパワーパッドの中央から傷口に乗せるように貼ります。
事前に裏紙を外しておくことが、引っ張らない貼り方のコツですよ。
真ん中と角度が決まれば、両端も乗せるように貼っていきます。数回は貼り直しがきくので慎重に貼っておくことが、すぐに剥がれない、痛みを出さないコツです。
剥がれないようにするコツ
粘着剤は温めると密着して剥がれにくくなるそうです。このため、包装紙から取り出したあとは手のひらで挟んで一時的に温めましょう。
また貼ったあとも手でやさしく押さえてあげるとさらに密着度が増します。
〆
いかがでしたか?
このテープの張り方は、手荒れやあかぎれによる指先の傷に対するキズパワーパッドの張り方も同じです。
お試しあれ
※最後に、改めて今回の経過は個人的な経過なので、病院に行くべきか悩んだ場合は、病院に行きましょう。この記事を参考にして悪くなっても責任は負えませんので、各自自己判断でお願いいたします。
この記事を最後まで読んで頂きありがとうございました。
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