今回は、8年ぶりにリニューアルされたキャノン EF70-200mm F2.8L IS III USMではなく、2世代前のCanon EF 70-200mm F2.8 L USMを紹介します。
なぜ、新しいレンズが発売されたのに旧型を使うのか、ズバリ安くなるからです。
比較するレンズとしては、単焦点レンズとして人気のEF24-70mm F2.8Lと広角レンズの代表格であるEF50mm F1.4 USMです。どちらもズームレンズを持っていない人は必須です。
キャノンEFレンズのラインナップ
一眼カメラのレンズは大きく以下の2種類に分けることができます。
- ズームレンズ
- 単焦点レンズ
すべてのレンズは「ズームレンズ」または「単焦点レンズ」に分類されますが、今回はズームレンズに注目します。
今回紹介するレンズのは旧旧モデルの Canon EF 70-200mm F2.8 L USMです。
キャノンの望遠レンズのなかでも一番多い70−200mmラインナップの一番古いものになります。三兄弟の長男的な感じで、古さがありますがズーム機能は十分なものといえるでしょう。
- EF70-200mm F2.8L IS III USM (New 2018)
- EF70-200mm F2.8L IS II USM (2010)
- EF 70-200mm F2.8 L USM (1995)
EF 70-200mm F2.8 L USMは約20年前のレンズになりますが、発売当時 204,000円ものする高額なレンズになります。もちろん今、発売されているキャノン製カメラ(EFレンズ)に対応しています。
古いからダメというわけでもなく、十分な画質とズーム機能を備えています。手ぶれ補正機能については後述しますよ。
撮影機材と条件について
できるだけわかりやすくなるように、手持ち撮影で行いました。天気は快晴、撮影スポットは、伊賀の里モクモク手づくりファームのミニブタ小屋の裏側にあるミニブタ芸ステージの一番後ろの椅子からショーの看板を撮影することにしました。およそ30mぐらいの距離を撮影しています。
画像はオリジナル画質でなく、グーグルフォトに保存されているものをコピーしているので、それなりの劣化があります。
撮影で使用したカメラ
iPhone6Sにて撮影
私が持っているカメラはキャノン 5D Mark3になります。カメラも5D Mark4が販売されていますがまだまだ現役です。
もちろん、新しいカメラが欲しいところですが、アマチュア撮影撮影する程度ならば十分だと思います。
今回は異なるレンズによってどれくらいズームになるかを比較したいと思います。
撮影方法
ピントはモクモク牧場のミニブタハウスの裏にある、ステージ看板に合わせています。シャッター速度は1/1600、ISO 1600に固定しています。
EF50mm F1.4 USMにて撮影
単焦点の標準レンズとして持っておきたい単焦点レンズ EF50mm F1.4 USMは、しっかりと広角として撮影できます。
広角を撮影するには十分な画角を撮影することができます。ポートレートでは十分な明るさとレンズの軽さがフットワークでズーム機能を補うことができます。
ƒ/2.81/160 50mm ISO 6400
このレンズがあればただのリンゴでも存在感がぐっと増します。ポートレートにはオススメのレンズとなるでしょう。
しかし、運動会や今回のようなショーを撮影する場合は不向きでしょう。ステージから座席までの全体は撮影できますがズーム機能は皆無とおもってよいでしょうね。
でも、ポートレートや屋内撮影には十分なレンズなので初めてレンズを購入するときはこれが一番オススメ、なんと言っても安いの一言に尽きる。
EF24-70mm F2.8L II USMにて撮影
標準レンズの中では一番新しいレンズになるEF24-70mm F2.8L II USM(2012)で最大にズームした状態で撮影しました。
先程のEF50mm F1.4 USMと比べるとややズーム機能が増しています。ステージ全体が撮影することができるようになりましたが、看板の文字やわずかにわかる程度です。それゆけ!!という文字がなんとなくわかると思います。
こちらのレンズも距離があると全体を俯瞰したような撮影になることがわかります。ステージでは単に工程を撮影するような状態になるのでイベントなどの撮影には不向きとなるかもしれませんね。
持っておいても損はしないレンズ、屋内でちょっと寄りたいときや、近距離での人やモノの撮影には 十分な画質が得られるでしょう。
EF70-200mm F2.8L USMで撮影
EF70-200mm F2.8L USMでは一番広角で撮影した状態でもかなりステージに寄っていると思います。
この状態から更にズーム機能を発揮することができます。
200mmで最大ズームをするとミニブタ芸ステージの看板がはっきりと撮影することができます。このときはショーが披露されていませんでしたが、しっかりとズーム機能によって看板が撮影することができています。
先程の画像を切り取りを行ってみました。手持ちで撮影しましたがそこまで手ブレは感じません。三脚を使用すれば最新モデル EF70-200mm F2.8L IS III USMに迫るかもしれませんね。
実際には最新モデルとの比較を行わないとわかりませんが、アマチュア撮影レベルでは問題ないことがわかります。
今回の撮影写真を並べてみました
一気に並べてみるとズーム機能の差は歴然です。イベントや運動会の撮影では申し分ないズーム機能を発揮してくれるでしょう。
そのほかEF70-200mm F2.8L USMで撮影したもの
ズーム機能がある望遠レンズがあるとカメラで撮影することが楽しくなります。
Canon EOS 5D Mark III ƒ/101/2000200 mmISO 1600
遊園地の観覧車の中盤ぐらいのゴンドラを撮影しました。ランプがついていることが改めてわかります。
Canon EOS 5D Mark III ƒ/5.61/250200 mmISO 1600
動物園でもズーム機能があるとはっきりと猿の毛並みまで撮影できます。さらにボケ効果もあるのでポートレートとしても使用することができます。
Canon EOS 5D Mark III ƒ/111/2500200 mmISO 1600
季節の花もこのレンズで撮影するとかなり良い感じで撮影することができます。アマチュア撮影ですが望遠レンズがあると撮影するのが楽しくなりますよ。
最新モデルとの比較
キャノン EF70-200mmラインナップ
機種名 |
EF70-200mm F2.8L IS III USM |
EF70-200mm F2.8L IS II USM |
EF70-200mm F2.8L USM |
発売年 |
2018 |
2010 |
1995 |
レンズ構成枚数 |
19群23枚 |
19群23枚 |
15群18枚 |
絞り羽根枚数 |
8枚(円形絞り) |
8枚(円形絞り) |
8枚 |
最小絞り |
32 |
32 |
32 |
最短撮影距離 |
1.2m |
1.2m |
1.4m |
最大撮影倍率 |
0.21倍 |
0.21倍 |
0.17倍 |
フィルター径 |
77mm |
77mm |
77mm |
最大径×長さ |
88.8×199mm |
88.8×199mm |
86.2mm×197mm |
質量 |
約1,480g |
約1,490g |
約1,470g |
手ぶれ補正効果 |
約3.5段分(CIPA準拠) |
約4.0段分(キヤノン測定) |
約3段分(キヤノン測定) |
採用 |
採用 |
無 |
|
ナノコーティング |
採用 |
- |
- |
フッ素コーティング |
採用 |
- |
- |
EF70-200mm F2.8L IS III USM
9月に発売予定の新型のレンズ、お金に余裕があるならばこちらのほうが良いでしょう。
旧型と比べて、ASC(Air Sphere Coating)が光の反射を抑制するコーティング技術とフッ素コーティングによる防汚性能の向上があります。発売前なので中古はないので高価格ですが確かな技術と10年以上は持っていても古さを感じることはないでしょう。
EF70-200mm F2.8L IS II USM
今回紹介したレンズと比べると、手ブレ補正が1段向上し4段分となり、最短撮影距離が1.4mから1.2mへとアップしています。中古の価格も熟れてくることが予想され、新品でも値下がりが必須でしょう。ただし、まだまだ20万円近いレンズなので購入に躊躇すると思いますが、購入しても良いでしょう。
EF70-200mm F2.8L USM
今回ご紹介したレンズになります。ラインナップでは一番古く、手ぶれ補正機能も低いですがズーム機能としてはそこまで差は目立たないでしょう。三脚を使うことや撮影時にしっかりと固定すれば十分な撮影機能はあるでしょう。
中古では10万円程度となっており、初めてズームレンズを購入する入門用としてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたか? カメラやレンズは日々進化していますがとりあえず高倍率ズームレンズを持っていると屋外での撮影時が楽しくなります。特に子供の撮影ではどんどん離れていってしまうものなのでズームレンズがあると良いシャッターチャンスが巡ってくるでしょう。